回避性パーソナリティ障害
回避性パーソナリティ障害とは
「回避性人格障害」とも呼ばれ、主に対人関係に対し自己表現、主張を避けるというものです。
劣等感が極めて強く、自尊心が傷つく恐れのあるシチュエーションを全力で避けます。不当なまでに自分に自信が持てないという中核を起因とした極度の“遠慮人間”とも言えます。
行動や心身状況にまで影響を及ぼすレベルの「極度の引っ込み思案」に囚われた人格傾向です。「引きこもり」という過程を表す事も多々みられる症状です。
診断基準
「回避性パーソナリティ障害」は以下の診断基準が挙げられます(「DSM」要約)
・批判、批難を過剰に恐れ、社会活動や対人関係を避ける
・自尊心を傷付けられる事を恐れ、親密な対人関係の中でも本心を隠す
・自分がその場の環境に適していないと判断し、新たな人間関係を避ける
・強い自己否定感が常にある
・恥を恐れるがあまりに、新たなチャレンジに対し引っ込み思案
回避性パーソナリティ障害の強み
回避性パーソナリティ障害の人間は、自尊心が人一倍強いが故に、傷つく事を恐れます。他者と関わると、妄想に近い程の批難を予想し、人間関係を最大限に避けます。しかし、その傾向は裏を返せば人一倍「自身と対峙している」人間であるという事です。
色濃く自身と向き合う人間は見識に長け、他者の気持ちに敏感という長所を持っていま。人の心を打つ作品をじっくり創作する作家にはうってつけの気質とも捉える事が出来ます。引っ込み思案のその心の中に秘めた感情、感性は、誰よりも豊かで温かいものなのです。