【死への準備教育とは】


■死への準備教育

【death education:死への準備教育】

普段忘れている死を身近な問題として捉え、自己や他者の死に備えて心の教育トレーニングする教育。

哲学者のアルフォンス・デーケンは「死への準備教育の最も重要な目標」を以下の15項目としている。

 
1. 死へのプロセスならびに死にゆく患者を抱える多様な問題とニーズについての理解を促すこと

2. 生涯を通じて自分自身の死を準備し、自分だけのかけがえのない死をまっとうできるように死についてのより深い思索を促すこと

3. 身近な人の死に続いて体験される悲観のプロセスとその難しさ、落とし穴、そして立ち直りに至るまでの12の段階について理解すること(悲観教育)

4. 死への極端な恐怖を和らげ、無用の心理的負担を取り除く

5. 死にまつわるタブーを取り除く

6. 自殺を考えている人の心理について理解を深める。また、いかにして自殺を予防するかを教える

7. 告知と末期ガン患者の知る権利についての認識を徹底させる

8. 死と死へのプロセスをめぐる倫理的な問題への認識を促す。(例:植物人間、人工的延命)

9. 医学と法律に関わる諸問題についての理解を深める。(例:死の定義、判定、脳死、臓器移植など)

10. 葬式の役割について理解を深め、自身の葬儀方法を選択して準備するための助けとする

11. 時間の貴重さを発見し、人間の創造的次元を刺激し、価値観の見直しと再評価を促す

12. 死の芸術を積極的に習得させ、第三の人生を豊かなものとする

13. 個人的な死の哲学の追求

14. 宗教における死のさまざまな解釈を探る

15. 死後の生命の可能性について、積極的に考察するよう促す

 
【関連用語】
・安楽死 ・尊厳死 ・悲観反応 ・終活



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