【体液説(四体液説)とは】


■体液説(四体液説)

【humoral theory:体液説】

人の性格を「黄胆汁」「血液」「黒胆汁」「粘液」の4種類の体液の比重によって説明した説。古代ギリシアの医師・ヒポクラテスの説。古代ギリシャ・ローマでは、それぞれの体液の過少と人の気質には関係があると考えられていた。

ローマ帝国時代のギリシアの医学者・ガレノスは、ヒポクラテス医学をベースに当時の医学をまとめ、人間の体液は血液を基本に「血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁」の4つから成り、そのバランスが崩れると病気になるとする「四体液説」を継承し発展させた。各体液が多い気質の特質は以下のようになるとされる。

 
【黄胆汁】怒りっぽい気質。荒々しい性格で熱血漢、短気で行動的、野心も強い。(胆汁質)

【血液】快活な気質。人柄は機嫌よく社交的で、ずうずうしいが気前もいい。先のことは考えず、心変わりしやすい。娯楽が好き。(多血質)

【黒胆汁】憂うつの気質。寡黙で頑固、孤独癖があり、神経質で勤勉。狂気・精神錯乱と関連する体液といわれたが、天才を生み出す体液だとも考えられた(黒胆汁質)

【粘液】沈着な気質。精神的に鈍く優柔不断で臆病だが穏やかで公平。人を騙したりしない。背は高くなく太っており、食べることが好きで運動や努力が嫌い。(粘液質)

 
 
【関連用語】
・体液病理説 ・四体液説 ・四気質 ・ヒポクラテス ・ガレノス 



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