【せん妄とは】


■せん妄

【delirium:せん妄】

意識の軽度低下と、幻覚や興奮などの精神病的症状を表す状態。話す言葉や行動に一時的な混乱が見られる状態。人の区別が付かない、ないものが見える、ない音が聞こえる、などということもある。また、ぼんやりしているかと思うと急に感情を高ぶらせるということもある、さまざまな病態に伴ってみられる状態。

高齢者や認知症患者の夜間のせん妄、大手術後の術後せん妄、アルコール依存症患者や薬物依存症患者の離脱時にみられるせん妄などが挙げられる。

これらには共通した生理学的な異常があり、レム睡眠に類似した脳の機能状態が背景にあるため、急速眼球運動が生じる。レム睡眠と異なるのは、四肢の筋活動が減弱しないことにより、興奮した行動があらわれる。なお、せん妄は、病名ではなく「状態」「症状」である。

 
【関連用語】
・意識障害 ・振戦障害 ・失見当識 ・認知症



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