パニック障害:ケース1



 
薬局でパニック障害の特効薬など売っているのでしょうか?
彼の取った行動は、短絡的ではありますが、それほどワラにもすがる思いだったのでしょう。
 
「どうでした?それでパニック発作に有効な薬は売ってましたか?マツキヨとかに。」
 
 
「それっぽいのはけっこう売ってたよ。それで、めぼしいのいくつか買って飲んだ。」
 
 
個人差はあるでしょうが、彼の買った薬は「緊張の緩和」や「不安やストレスの軽減」という効果を目的とした物で、直接脳内神経伝達物質に働きかけるものではありませんでした。主成分が漢方のものや、交感神経に働きかけるものなどでしたが、全くと言って効果は実感出来なかったそうです。
 
彼はまだ受診して「パニック障害」と診断をされた訳ではありませんが、ここまでの話で、ほぼ間違い無くパニック障害、不安障害の罹患と判断するに
充分な内容です。
 
(少なくとも、当時は抗精神薬などは基本的に薬局でお買い求めになれません。)
 
精神科も絶対行きたくない、薬も全く効かない、しかし予期不安も伴う恐怖感。パニック発作への恐怖感で、日常の行動そのものが制限されてしまっている状態です。
 
そこで、彼が取った対策は「パニック障害について徹底的に調べる」といった非常にレトロなものでした。
 
しかし、これは各種精神疾患や鬱病などでも有効な「認知療法」でもあります。事例や体験、症状に対する情報や自身の体験を整理する事でした。
 

現在の様に、インターネットで情報を収集する事の難しい時代につき、彼は主に図書館の文献や、書店で販売している精神科医の著作書を読みあさり、共通する一つの結論にたどりつきました。それは、「パニック発作では死なない」という希望のフレーズでした。
 
 
 
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