二重拘束
【二重拘束とは】
■二重拘束
【double bind:二重拘束】
親から2つの矛盾するメッセージが伝えられた子どもが、その矛盾を指摘することを許されず、同時になんらかの応答を強制されるといった状態。イギリスの人類学者のグレゴリー・ベイトソンが提唱した、統合失調症の発生因としての家族内のコミュニケーション・パターン。「ダブルバインド」とも言う。
たとえば、「しっかり勉強しなさい」というメッセージと「勉強ばかりしていないで外で遊びなさい」という2つの矛盾したメッセージを伝えられ(どちらに従っても正解ではなくなる)、子どもは相反した二重の束縛を受ける。すると、子どもは親に対して何の応答もすることができなくなり、自閉的になる。そして、自立を妨げられて統合失調症が発症するに至るとベイトソンは考えた。
この二重拘束は、「ダブルバインド効果」という言葉で、親子関係ならずとも、社会的、日常的なシーンで使われることもある。概要としては、関係値以外の「2つの異なる命令をして、相手は精神的、心理的を受ける」という点は同じである。
なお、現在ではこの二重拘束が統合失調症の発生原因とする考え方は否定される場合もある。
【関連用語】
・ダブルバインド効果 ・統合失調症 ・アンビバレンス ・グレゴリー・ベイトソン
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