イラショナル・ビリーフ
【イラショナル・ビリーフとは】
■イラショナル・ビリーフ
【irrational bekief(iBs):イラショナル・ビリーフ】(心理学用語)
「〜でなければいけない」「〜ねば、ならない」というような、事実に基づいていない、非論理的で非現実的な思考、思い込みのこと。
また、「当然である」「べきである」「なくてはならない」「はずである」などの表現で表され、断定的であり、至上命令的な表現として心の中で唱えられる特徴がある。
たとえば、スポーツの試合で「絶対に勝利しなければいけない」「負けたら何もかもが終わりである」というようなケースや、仕事で任されたプロジェクトに対し、「成功しなければ確実にクビだ」「失敗したら人生が終わる」などという思考が生じることなどが挙げられる。
アメリカの臨床心理学者のアルバート・エリスは、イラショナル・ビリーフを以下のように分類している。
1. 受容欲求(全ての人から愛されなければいけない)
2. 失敗恐怖(常に立派にやり遂げなければいけない)
3. 非難(人の不正や失態は非難されて当然だ)
4. 欲求不満(欲求不満でネガティブになるのは当然だ)
5. 憂うつ(自力での憂うつのコントロールは不可能だ)
6. 不安(恐怖や危険に対して不安になるのは当たり前)
7. 怠惰(困難や問題や自分の責任からはなるべく回避するべきだ)
8. 偏見の生育歴(過去の影響は現在も力を及ぼしている)
9. 現実拒否(必ず正解があり、それを見い出せなければ破滅だ)
10. 受動的な生き方(何の義務にも拘束されない自由な暮らしが最大の幸福だ)
倫理療法家やカウンセラーは、クライエントのイラショナル・ビリーフを能動的、指示的に掘り下げて症状の解消に取り組む。
【関連用語】
・カウンセリング ・論理療法 ・アルバート・エリス ・認知バイアス
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